フィラリア予防 / 寒くなってからのノミ・ダニ対策 / 尿石症 /
猫ウイルス性鼻気管炎(FVR) / 関節の疾患
フィラリア予防
当院ではフィラリア予防を注射で行うことができます。
年に一回の接種で一年間予防することができるので、毎月の飲み忘れの心配や、投薬の手間がなくなります。また、年中いつでも接種することができるため、春の混雑時の来院を避けることができます。
注射の場合も、投薬前にはフィラリアに感染していないことを確かめる『血液検査』が必要となります。
接種をご希望の方は、事前に病院へお電話にてお問い合わせください。
寒くなってからのノミ・ダニ対策
寒くなってもノミは寄生しています。
少数であっても大量の卵を産み続けます。
ノミは、家の畳や絨毯や観葉植物の土の中でも、掃除機のごみ袋の中でも繁殖します。
寒い外よりもあたたかい家の中の方が繁殖しやすい環境になっています。
そして、冬に卵からさなぎになったノミが家の中に溜まり、暖かくなる季節に大量に寄生してしまいます。
駆除薬をつけることで、今いるノミは卵を産む前に駆除され、卵を産んだとしてもさなぎまで成長しません。
ダニの数も減ってはきますが、家の壁の近くや室外機などの暖かいところで根強く繁殖しています。こちらも、家の中で繁殖することが多くあります。
ノミもダニも、愛犬や愛猫の血を吸って皮膚がかゆくなるだけでなく、寄生虫や恐ろしい伝染病を運ぶ厄介な虫ですので、寒くなってきてからも警戒を緩めずにしっかり予防を続けましょう。
尿石症
秋から冬へと気温が下がるにつれて、膀胱に石ができる尿石症という病気が増えてきます。おしっこに血液が混じったり、おしっこが出にくい、頻繁にトイレに行くなどの症状がでてきます。
これは寒くなって運動量が減ったり、水を飲む量が減ることにより起こりやすくなるもので、猫では腎臓病に次いで多く見られます。
犬では膀胱炎などの感染に伴って尿石ができることがあります。
尿石症の原因
①尿路の感染
特に犬は、膀胱炎などの感染により尿PHがアルカリ性になったり、尿石のもととなるアンモニウムが増加します。
②不適切な食事
過剰なミネラルなどにより、尿中にリン酸やアンモニウム、マグネシウムなどが多量に排泄される。
③尿のPH
尿のPHが酸性・アルカリ性のどちらかに偏っていると特定の尿石ができやすくなる。
④尿量
水を飲む量が少なかったり、トイレに行く回数が少ないと尿が濃縮して尿結晶ができやすくなる。
予防
犬の尿石症では感染症のコントロールと食事管理が重要です。猫では食事管理と水分摂取の増加が再発防止に欠かせません。再び尿石症にかからないためには、次のことに注意しましょう。
①適切な食事管理
マグネシウムやカルシウムなどのミネラルを適切に調整し、尿PHのバランスが最適となっているフードを与えましょう。
②水分を十分にとる
水分の摂取量が少ないと尿の量が少なくなり、尿が濃縮されて結晶ができやすくなります。
ドライフードを缶詰フードに切り替えたり、いつでも新鮮な水が飲める環境に整えましょう。
③トイレの環境を整える
特に猫はきれいなトイレを好みます。汚れていると排尿を我慢することがあるため、尿石が作られやすくなります。また、トイレは利用しやすい場所に設置してあげましょう。
④生活環境の温度管理
寒いと水を飲む量が減ってしまう要因になります。室内を適温にしてあげましょう。
尿石症の可能性がないかチェックしてみましょう
①おしっこがピンク色、もしくは赤色で血が混じっていませんか? | |
②トイレでなかなかおしっこが出ないことがありますか? | |
③普段よりもトイレに行く回数が多くありませんか? | |
④おしっこを我慢できずに、 トイレではないところでおしっこしてしまうことはありませんか? | |
⑤食欲・元気がなく、嘔吐することがありますか? |
あてはまるものがある場合は、
できればおしっこを持って早めに受診してください。
猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)
猫もいわゆる風邪を引きます。一般的に人間の風邪、インフルエンザなどは
猫には感染しませんが、猫は猫特有のウイルスにより風邪を引くのです。
またそれは人間には感染しません。ウイルスを持っている猫に、喧嘩などで
つめで引っかかれたり、噛まれたりはもちろん、グルーミングなどの接触によっても感染します。母猫がウイルスを持っていると、子猫に感染することが多くあります。他にも栄養不良、ストレス、身体が冷えるなども感染原因としてあげられます。
(主な症状)
- 元気、食欲がなくなる
- 鼻水、鼻づまり、くしゃみ、よだれ、涙などがひどくなる
- 子猫の場合は、脱水症状になり生命が危険にさらされることもある
猫は鼻で呼吸する動物で、人間のように口で呼吸することができません。
そのため、鼻が詰まると呼吸が十分にできなくなります。
感染しているようであれば、早めに受診してください。
※この病気は1年に1回ワクチンを接種することで、感染しても症状を軽くおさえることが出来ます。
忘れないように毎年接種してあげてください。
関節の疾患
冬は冷えることで血行が悪くなり、体が温まらないうちに急に走ったりした時などに関節を痛めやすい時期です。
寒いと運動不足になりやすいので、肥満にならないよう気を付けてあげくださいね。
関節炎、椎間板ヘルニア、膝蓋骨脱臼などに注意しましょう。
(特に注意すべきワンちゃん・ネコちゃん)
- 高齢(7歳~)
- 肥満気味
- 胴長短足の犬種
(予防法)
- 寒いところはホットカーペットを敷いたり、暖かくしてあげましょう。
- 急激な運動は避けましょう。
- フローリングなどの滑りやすい場所は、滑り止めやカーペットを敷いたり、毛が伸びる足の裏の毛はカットしてあげるなど、滑りにくくしてあげましょう。
- 体重の管理をしっかり行いましょう。
☆マッサージをしてあげることで、血行をよくしておくのも効果的です。
体を触ることで、病気の早期発見にもつながり、コミュニケーションをたくさん取ることができます!冬はあったかいところでマッサージして信頼関係を深めましょう!